■54年スワンプアッシュ斜め継ぎ2P
溝はフリーハンドで削られ、コントロールキャビティに向かうにつれ、序々に深くなる加工。 削った時に起こるバリはネック側に出ています。 ピックアップのザグリは当時と同じく浅めです。
この時代ボディー外周のルーター加工をするさいにネックポケットに差し掛かる手前で止めており 最終的に手作業でしておりました なのでネックポケット付近はRが極端に小さくなっていますね。(個体差ありますが)
既製品の量産ギターでは簡単に済ませてしまうので、ギターの 表面と真横が”直線、丸、直線”と精度がよすぎてしまい、できあがったときにおもちゃっぽい感じになります。 良い意味で形を崩すことによって、オールド感が増します。
なだらかに上のほうから削ってあります。
ジャックプレートのザグリには角を取り小さな治具穴が開いております。
ネックポケットのザグリは54年では、14ミリ程度となりますが、楽器の演奏性を考慮し、通常のギターと同じく17ミリとしました。 また、54年で見られるネック仕込み部分のエッジはほぼ直角。
ボディを固定する時、表面、裏面共に各2箇所穴をあけ、最後に埋め直します。 塗装が経年変化でやせると浮かび上がります。
全体の写真を見てわかりますが、2Pの継ぎ目は3分の2程度から継いでおり、 直線ではなく、斜めに継いであります。当時の接着技術の都合のようですね。 PUザグリ、裏面のザグリは当時と同じく浅めです。